電源システムの課題
フリード+を購入して最初に作った電源システムにも徐々に課題が出てきました。
- バッテリーの減りが早くなってきた
- 夏の暑さ対策が必要になってきた
次期電源システムの検討
性能要件は、『夏の熱帯夜をしのげる電気を供給すること』
夏の車中泊をエアコンで乗り切るために、必要な電気を計算し、徹底的にバッテリーの素性を調査しました。
- 夏だけ使う窓用エアコンを前提に計画
- 窓用エアコンは車中泊の夜に5時間稼働
- 使用した電力は翌日の夜までに充電したい
- バッテリーは信用できる製品を使う
使用する電力量を試算してみる
エアコン
消費電力を550W、インバーターの変換効率を90%と仮定します。
バッテリー側で必要な電力:550W÷0.9=611.1W
バッテリーの電流:611.1W÷12.8V=47.74A
5時間使うとして:47.7A×5時間=238.7Ah
IHコンロ
消費電力を700Wと仮定します。
30分使うとして:27Ah(計算は省略w)
バッテリー充電を試算してみる
1日の使用する電力量を、270Ahとして計算してみます。
40Aの走行充電器を使用、充電効率を90%と仮定します。
単純計算だと、270Ah÷40A÷0.9=約7.5時間 になりますが、
バッテリーに充電する仕組みとして、容量の80%くらいまでは40Aで充電できますが、そのあとフル充電までは電流を下げて充電するので時間がかかります。
容量280Ahのバッテリーの場合、270Ahだとほぼフル充電にする必要があるので、追加で1〜2時間ほどかかるとみて、約9時間。
容量300Ahのバッテリーなら80%の240Ahまでは40Aで充電するので約8時間で充電できそうです。
LiFePO4バッテリーで300Ah以上が必要になりますね。
走行充電+ソーラー充電
とはいっても、1日8時間走るのは現実的ではありません。
そこで、走行充電していない時間はソーラー充電する試算をします。
40Aの走行充電器を使用し、1日の走行充電を10:00〜16:00のうち4時間、走行していない時間はソーラー発電。ソーラーパネルは200W、ピーク時間(10:00〜16:00)の発電量を90%、朝夕の発電量を40%と仮定します。
走行充電
40A×4時間=160Ah
ソーラー充電
ピーク時間の発電量:(200W×90%)÷12.8V=14.06A 14.06A×2時間=28.12Ah
朝夕の発電量:(200W×40%)÷12.8V=6.25A 6.25A×8時間=50Ah
28.12Ah+50Ah=78.12Ah
合計
160Ah+78.12Ah=238.12Ah
200Wのソーラーパネルの口コミでは実力値は110W程度が多いようです。
必要な240Ahから走行充電の160Ahを引いた80Ahを110Wで充電すると約9.31時間となるので、
上記の試算とだいたい合いますね。
試算のまとめ
使用する電力量を走行充電とソーラーパネル発電でまかない切れないということがわかりましたー 。
夏にエアコンを使っての車中泊ですが、連泊はむずかしそうです。
ときどきは、エアコンを使わなくても寝られる高地で車中泊するか、RVパーク泊などでAC電源からバッテリーを充電する計画になりそうです。(いや普通にホテルでええやろw)
ということで、バッテリー選定。
バッテリー選定の品質要件、UL認証とグレード
次の電源システムはリチウムイオン電池に決めているのですが、やっぱり発火等の事故がこわい。
先日も、29000台販売したEcoFlowのポータブルバッテリーのリコールがあったばかり。
ということで、LFPバッテリー選定にあたって品質要件は以下としました。
- セルは、UL認証を取得していること
- セルは、信頼性の高いメーカーのグレードAの新品を使用していること。
- BMSは、有名なメーカーのBMSを使用していること。
UL認証について
UL(Underwriters Laboratories)は国際的に認知された独立した第三者試験機関です。
そのため、メーカーの自主的な安全テストと比較して、より信頼性が高いです。
- 車載用途での振動や温度変化に対する試験がある。
- 過熱・火災・発煙・爆発リスクの低減がテストで確認されている。
- UL認証製品はデータベースで検索ができる。
UL認証は高品質なセルを使用していることを確認する有効な方法の一つです。
UL1973を最低条件としました。
『グレードA』について
セルのメーカーが、製品のなかで品質の良い10%を「グレードA」としています。
つまり「グレードA」の数値基準は、メーカーによって異なります。
ですので、『信頼性の高いメーカー(EVE Energy、CATLなど)の「グレードA」』ならば品質は高い。
と考えます。
PSEについて
日本のPSEは、考慮しません。
- 選定候補のバッテリー(セル)は、400Wh/L未満のため、PSEの対象ではない
- PSEの登録情報が公開されていないため、本当に登録してあるのか確認ができない
せっかくIEC(国際電気標準会議)基準に合わせたJISですが、輸入品が多すぎて運用が追いつかないというのが現状なのでしょうか。PSEマークの違反は目につきます。
その他の認証
CEやUN38.3などの認証も信頼性を確認する上で重要です。
CE認証は欧州で製品を販売するために必須の安全基準なので、ほとんどのメーカーが取得していますが、これらもチェックしておきます。
調査開始
Amazonやメーカーのサイトを検索してみましたが、セルやBMSについて欲しい情報は見つからず。
ということで、気になった製品について問い合わせしてみました。
LiTime リタイム
こちらはAmazonでもよく見ますし、Youtubeにも動画がたくさんアップされていて、とても有名で安心なイメージです。
- Qこのバッテリーで使用しているセルのメーカーと型番を教えて下さい
- A
難しいです。なぜ知りたいのですか?
- QUL認証のセルを使用しているバッテリーを購入したいためです
- A
中国に確認します
このあと、返答がないため督促。
- Qセルのメーカーと型番を教えていただく件、どのような状況でしょうか
- A
UL認証は多くの製品で取得しています。どのバッテリーを購入予定でしょうか?
以降、何回かやりとりしましたが、型番についての回答はいただけず、BMSの質問にたどり着けませんでした。
Amazonのページには「バッテリー内のセルに対するULテストに基づき、安全性が認められます」とありますが、確認ができません。
残念ですがLiTimeはあきらめます。
VATRER バトラー
こちらもAmazonでよく見ます。比較的新しい会社のようですが、Bluetooth付きのBMSを採用するなど、ユーザが欲しい製品をコスパよく作っているイメージ。
EVE社と契約していると会社経歴にあったので、セルはEVE社だと思います。
- Qこのバッテリーで使用しているセルのメーカーと型番を教えて下さい
- A
EVE社のLF304Kです
- QLF304KはUL認証の確認ができません。LF304ではありませんか?
- A
LF304です
- Q使用しているセルはグレードAの未使用品でしょうか
- A
セルはA級の新品セルを使っています
- QBMSのメーカーはJBDでしょうか
- A
BMSはJBDのを使っています
問い合わせ中に中国の3連休が入ったのですが、途切れることなく回答していただけました。
対応速度がよかったので、質問が誘導気味になりました。
LF304はUN38.3も取得しているようです。
LF304KはLF304の派生モデルのようで、アリエクで見ると若干スペックが違いますが、EVEのサイトには製品が登録されておらず、UN38.3の確認ができません。ULのデータベースにもない。
まあ、製品も対応も比較的しっかりしていると思います。デザインもいいですね!
LVYUAN リョクエン
1600Wインバーターを使用中。ネジのすっぽ抜け事案がありましたが、交換してもらってからは安定して動作しています。
今年の冬はFFヒーターが売れたでしょうね、FFヒーター欲しいです。
リョクエンさんはEVE社のセルを使用していることを製品説明に明記していて好印象です。
- Qこのバッテリーで使用しているセルのメーカーと型番を教えて下さい
- A
EVE社のLF100LAです。グレードAセルです。
- QLF100LAセルは100Ahですが12個入っているのでしょうか
- A
メーカーに確認したところ、UL認証の300Ahセルを使用した製品は現在製造中です
いま販売しているモデルは、100Ahが12個入っているようです。
LF100LAはUL認証されています。
Renogyの300Ahも12個入りみたいですね。
300Ahセルの製品が楽しみです。スマートBMSだと売れそう。
SGO
こちらは「CATL社のUL認証されたセルを使用している」と明記されていて好印象。
Q1、
A1、
Q1、
A1、
- Qこのバッテリーの保証はありますか。また、セルはCATL社のUL認証とのことですが、280Ahのセルでしょうか
- A
保証は3年です。3.2V302Ahのセルを使用しています
- QセルはグレードAでしょうか
- A
新品のA規格品です。Bluetoothモニタリングアプリと外付けスイッチが装備されています
- QBMSはSGO社製でしょうか
- A
ハイアールが製造していると思われます
対応するスマホアプリが「POW BANK」なので、BMSはSGO社製だと思いましたが「ハイアールが製造していると思われる」との回答。
こちらも回答が早くて好印象です。
セルは1P4S(4個組み合わせたセット)でUL認証されていました。これは安心です。
ただ、保証が他社が5年となっているなかで3年と短いのが心配要素。保証期間の長さで品質を判断することもありますので、セットでUL認証を受けているセルなのだから他社と同じく5年保証にすればいいのに。
その他
Renogy(レノジー)さんにも聞いてみましたが、『非公開。セルはUL認証取得』とのことでした。
非公開って心配ですよね
バッテリーは、セルがUL認証で5年保証のバトラーにします。
走行充電器
走行充電器の選定にあたっては、充電能力を決める必要があります。
通常の車はオルタネーターの能力を調べればよいのですが、ハイブリッド車は駆動用のバッテリーからメインバッテリーにDC-DCで降圧して充電されます。
現在装着しているSBC-004は10Aなので、あまり気にしなかったのですが、今回は40A〜50Aで充電したいのでDC-DCコンバーターの能力が気になります。
そこで、フリード+ハイブリッド(GB7)はどれくらいの電力でメインバッテリーに充電されているか、ホンダのコールセンターに問い合わせてみたところ、『回答できる資料がありません』
え!?
となると想定するしかありません。
昔CEATECでTDKさんが発表してた『フィットハイブリッド向けDC-DCコンバーター』と同じだと思い、ググってみたらありました。
DC-DCコンバーターは100Aで考えます。トヨタのハイブリッドもだいたいの車種が100Aみたいですし。
DC-DCコンバーターが降圧した100Aで、補機用バッテリー(メインバッテリーとも呼んでます)の充電のほかに、エアコンとか電装品を動かしてるわけですね。
さすがに50Aはもらいすぎかなと思うので、40Ahの走行充電器にします。
あと、逆にメインバッテリーに充電する機能がついている走行充電器がありますが、そういう動作が充電制御車に影響ないのかどうか素人には判断できず、機能をOFFにする設定もわからなかったので、この機能がついてないものを探しました。
結果、ソーラーパネルから入力できるMPPTが内蔵されているレノジーの40Aにします。
この製品、本体からケーブルが出ているのですが、ケーブルの先端がどうなってるのか、写真がないんですよね。取説見てもわからんし。
ということでRenogyさんにも何回か問い合わせして教えていただきました。レノジーさんありがとう!
配線図を書く
バッテリーと走行充電器が決まったので、配線図を描いてみました。

ソーラーパネルは屋根に乗せっぱなしにはしないので、走行充電とソーラーパネル充電は同時におこなわない運用で考えています。
配線図から部品を洗う
ケーブル類は電圧降下を考慮
太いケーブルは38SQに統一します。
12Vで2V低下すると2割近いロスになってしまうので、メインバッテリーと走行充電器間は太いケーブルを使って電圧低下をできるだけ少なくします。
サブバッテリーとインバーター間は、インバーターが最大3200Wなので、それに対応できる太いケーブルで。
細いほうのケーブルは8SQで、既存システムで使っているものを使う予定です。
今回は電圧低下を考えて、各機器間は1m以内にまとめたいところです。
ヒューズ・サーキットブレーカー・スイッチ
ヒューズは各配線に入れるようにします。
サブバッテリーとインバーターの間はサーキットブレーカーで手動でOFFにできるようにします。
メインバッテリーと走行充電器間はスイッチでON/OFFできるように考えました。
その他
端子類やスリーブ、端子台などは、自宅にあるものをかき集めました。









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